ナタリー2周年に寄せて

「ゆるふわ愛され音楽ニュースサイト」でおなじみナタリーが2月1日で2周年を迎えたそうです。おめでとうございます。大好きなサイトなので素直に自分も嬉しいです。これからもますますのご発展をお祈り申し上げます。
ナタリーの進化ってば目覚しいですよね。SNS機能持って登場してすぐなくして。リニューアルしたら違うアプローチでSNS機能復活させて。携帯電話だけでなくiPod touchiPhoneにもすぐ対応して。TwitterTumblrみたいなサービスでもフォローできるようになって。英語版が出たときは「ああ、日本のアニソンやビジュアルバンドの情報を欲しがっている英語圏の外国人がこぞって日参するサイトになるのか!」と目から鱗が落ちる思いでした。コミックナタリーが登場した時も驚きましたね。メディアの情報を発信するメディアって、すき間産業の頂点……って言ったら言葉が悪すぎますかね。凡人の頭にゃ思い浮かばなかった痒いところに手が届くサービスをあっさり披露してみせる身軽さと突進力は素晴らしいですね。オープンしてしばらくは企業による媒体として扱われてないっぽいこともあったみたいですがいまやむしろ業界内トップクラスの情報サイトですもんね。そのスタンスに共感し、贔屓にされているミュージシャンさんもたくさん居るのでは?(想像) インタビューの面白さもお墨付きでブックマークの集中で話題になることも多く、HTMLで6ッ9する某サイトの方々も苦虫噛み潰したみたいな顔をしてるかもしれませんね。土日祝日でも更新されますし、情報解禁日の0時00分発信にこだわっていることも多くて、本当に頼もしい存在であります。
今後ナタリーがどんな風に発展されていくのか、俺なんかには知る由もありませんけれども、ここ数ヶ月の動きに懸念がないわけでもないです。まあ取り越し苦労に過ぎないと思いますが……たとえば「人気のアーティスト」の件。Perfumeがダントツのトップでそれを除けば「いい意味でも悪い意味でも渋谷系に洗礼を受けてきたR35世代の人たち」が好きそうなミュージシャンでで囲まれてるわけです。でも実際には、Perfumeが流行ったからってそこに飛びつかない人たちの選ぶ、なおかつR35世代御用達でもない、フェスに出たら最も元気のある、若者受けするミュージシャンがひしめきあってた方が、未来があるんじゃないのかな、なんてことを思ったりします。例えば小沢健二に登録してる人が現在1402usersで第9位なわけですが、小沢が動いたらナタリーからいち早く教わらなくたって絶対に話題になるんですよ。見過ごすはずがない。それこそPowerPushのバナーに並んでるような面々の情報こそ、ナタリーがもっとも活躍できる領域のような気がするんです。……違うかな? 自信ないですけど。まあ、こういうサービスで情報取れるように登録しておいて、効率的に好きなミュージシャンの情報を手軽に手に入れたいなんてモノグサな層を考えると、R35世代になっちゃうのかもしれませんけどね。
もう一点、最近はそうでもないんですが、アクセスランキングや注目ニュースのランキングが、アニメ関連に染まっている時があるんですね。それが悪いってことじゃないですよ? アニメ関連のニュースにアクセスが集中するのは、単独エントリになったナタリーのニュースが、一般人が自分のブログでソースとして使用するのにたいへん便利っていうのを理由にしてると思うんです。じゃあアニメ関連を好む人たちが声優さんをマイアーティスト登録してマイナタリー機能を利用しまくってるかというとそうでもない。坂本真綾さん306users、水樹奈々さん64users、平野綾さん58users、堀江由衣さん38users、茅原実里さん32users、落合祐里香さん18users、能登麻美子さん8users……という状況に「それほど多くないな」という印象を受けたんです。極端な見方かもしれませんが「ナタリーの機能として愛されているというよりは、単に便利なソース」という感じがするんですね。まあ、媒体なんですから、個人サイトじゃあるまいし「便利なソース」として扱ってもらうのが一番いいのかもしれませんけど。注目の集まりやすい記事のミュージシャンがアーティスト登録の多さにあんまり比例してない(Perfumeは別枠)のもどうなのかな、とちょっと心配に思っただけなんですけども。
今後ナタリーがどんな層に愛されどんな人たちに支えられていくのかはわかりませんけれども、ナタリーの行きたい方向性と求める人たちの居場所がおおむね合致し続けてくれれば、きっと長く楽しめるんじゃないかしら、とそんなことを思ったもんで、勝手なことを書かせてもらった次第です。
ナタリー、応援してます。「ひねもすナタリー、ナタリーかな」の精神でゆるゆると末永くご活躍ください。
http://natalie.mu/