トゥルーラブ・ストーリーのリプレイ動画を見て思いついた

トゥルーラブ・ストーリー」っていうゲームが好きだったんです。なんて説明するのが早いかわかんないですけど……初代プレステの、黒い髪の毛の高校生同士の恋愛バナシを追体験するゲームって感じでしょうか。どぎつさのない、煮え切らない感じの世界観が、アイドル楽曲好きの俺にフィットしてて好きでした。

1、R、2、3、Sまで続編があるわけですが、Sあたりは2時間ぐらいプレイしてやめちゃったんですよね。当たり前なんですけど、ゲームじゃないですか。ちゃんとやらないとうまく先に進まない。目的が「学生時代の淡い恋愛を追体験したい」なだけなので、時間もないし、攻略本と首っぴきになりながら重要シーンを見逃さないように頑張ってゲームを進めるの、正直いって面倒だと思っちゃったんですね。

で、さっき(2012年10月)急に思いついてYouTubeを検索してみた。誰かがプレイした動画がないか、って。俺それ観るだけでじゅうぶんだと思って。そしたら……ありましたよ。他人がゲームをしてそれを録画してるだけの動画。需要あるんですねそういうの、やっぱり。

ただ……見つかった動画、正直なところちょっと、いやかなり気持ち悪いんです。本来ゲーム中、女の子は声優さんが声をあててるんですが、主人公(高校生男子)は無声なんです。画面に文字が表示されるだけ。ところがYouTubeで見つかった動画は、アップロードしている男性が、主人公のセリフをちゃんと自分で朗読するっていう動画で。もともとゲームの方で主人公は文字だけで声優さんがあててないのは手抜きなわけじゃなくて、プレイヤーが感情移入するために「自分の声はこんな声(男性声優の声)じゃない」ってならなくするための処置なわけで。

でも、こういうリプレイ動画で、知らない人が朗読する主人公のセリフって……すぐ慣れました。慣れるっていうかすぐどうでもよくなる。内容が、セリフで何を言ってるかわかればそれでいい。俺はブラウザのタブをその動画から別のタブに切り替えて、別のことをしながらセリフを聞いてるってことができる。もともと画面で表現されるのは少年マンガ的なイラストで、声優のセリフにあわせて口をパクパクしてる程度のものですから、一生懸命見てなくても内容はわかるわけです。それこそラジオドラマみたいなもので。

そうそう、こんな感じだった! 懐かしいなぁー。「突然決まった引越しまでの数週間で、意中の相手に思いを伝える」っていう。告白シーンで終わり、っていう。今、そんな設定でコンテンツって成立する? その設定で成立するのアイドル楽曲ぐらいじゃないのか、っていう。

そんで思いついたんです。これをアイドルの女の子が、あるいはアイドルになりたい予備軍の女の子が、映像にしてYouTubeにしてアップしたらどうかと。「歌ってみた」「踊ってみた」があるんだから「演じてみた」があってもいいでしょ? ゲーム「トゥルーラブ・ストーリー」のシーンを再現する映像を演じて録画する。カメラは友人のケータイ。主人公の声はアフレコでいいや。セットは不要、学校に行きさえすれば。「トゥルーラブ・ストーリー」にはセットにお金がかかりそうなシーンなんて出てこないから。

15年以上昔のゲームソフトのストーリーをまるっとパクってる素人動画がYouTubeにアップロードされて、親告罪として目くじらを立てる当事者がいるのかどうかわからないけど、やる側も見る側も、絶対面白いコンテンツになると思いますけどねぇ。しかもいろんな人のバージョンが観てみたい。

……俺の書いてること、伝わりづらいですかねー。こんな感じの動画を、アニメ絵が実写になって、アイドル目指してる女の子が一生懸命演じてる動画があったら、楽しいんじゃないか、って話ですよ。
http://www.youtube.com/results?search_query=〜

……それにしてもこの動画のアップロード主のしゃべり、本当に、なんというか……。タハハ。