ピン芸人がバラエティ番組出演しまくりの人気者になれるかどうかは結局

「フジテレビ関係者は、R-1ぐらんぷりの価値をもっと上げたいなら優勝者の中山功太をもっと起用させろよ」と書いたことがあります。2009年の話です。
でも中山功太はブレイクしませんでした。テレビの売れっ子にならなかった。今もいろいろ模索しながら頑張っていらっしゃるのだと思います。
WikipediaR-1ぐらんぷり歴代優勝者を見ると……ブレイクしてない人が多いことに気付きます。少なくともキング・オブ・コントやTHE MANZAIに比べるとブレイクしてません。ほっしゃん。博多華丸は充分ブレイクしてると思いますが、二人の共通点は元々あるいは現時点でピン芸人じゃないところです。元々の相方とも仲良くやれる。つまり生粋のピン芸人とは言い切れない。
R-1ぐらんぷりで優勝したのにブレイクしなかった、数々あるバラエティ番組の出演者枠の中にハマらなかった数々のピン芸人たち。彼らはなぜピン芸人なのでしょうか。彼らは何故コンビやトリオでやらなかったのか。なぜ、やれなかったのか。
お笑いバラエティ番組を観てると、若干入れ替わりはありつつも、やっぱりいつも決まったメンツです。なんで彼らがいつも番組に出てるのかと言えば、人気(需要)があるから……じゃない気がするんです。番組作りってたぶん、コネ……というといやらしい感じになっちゃいますが、すべて人間関係ですよ。一緒の番組作ってみてうまくハマってたら同じスタッフの違う番組でまた呼ばれる。メインMCの芸人さんとの企画会議で、誰を呼びましょうかってなれば過去の番組でいい感じだった仲間を呼ぶ。スタッフとの人間関係でちゃんと如才なく振る舞えて、一緒に仕事してよかったなと思ってもらえればまた呼ばれる。結局はそれだけなんですねきっと。で、その露出量がそのまま世の中の需要(人気)に見えるだけ。俺ら視聴者は低能なので、いっぱいテレビに出てる、知ってる人が面白い気がしちゃうんですもの。
思えば、お笑いコンビの片方がテレビに出まくっていて相方はあまり見かけないってパターン、やっぱり見かけない方は人づきあいが下手そうに見えますもん。人見知り芸人と認識されていたバカリズムもオードリー若林も、今の地位まで皆に認知され、かつ長年信頼し合っているスタッフに囲まれた環境で番組を作ってる現在、全然人見知りっぽく見えませんよね。自分たちの領域から引っ張り出されたら全然内向的なんでしょうけど。
売れないピン芸人さんがピンでやってる理由が「うまく人づきあいができないから」だとしたら、コンビやトリオじゃダメだったもんで仕方がなくピン芸人を選んだんだとしたら、やっぱりテレビ番組的なブレイクは難しいような気がするなぁ……なんてことを思ってしまいました。世知辛い。ま、しょせん勝手な想像ですが。