PRESSシール

取材に来たマスコミ関係者にはPRESSシールを渡して身体の目立つ場所に貼ることを条件に制限範囲内に入ってもらうわけだ。シールの有無で入って良いか否かを決めるルールだからだ。が、マスコミ関係者はそれを目立つ場所に貼らない。だから一般人と全く区別がつかない。
そしてガードマンが侵入を止めようとすると確実に半ギレで「取材なんですけど」と言ってジーンズのひざの上あたりを指差す。つまり「目立つ場所にシールなんてファッション面でダサいから(仕事中だがファッションとかスタイルはとても大事だ!)貼りたくないけど言われてしょうがないから腿に貼る。目立たない位置にわざわざ貼ってるわけだから、俺がマスコミ関係者であることを顔で見分けつけろよお前ら」と思っている、ということだ。あるいは「目立つ場所に貼りたくないから(仕事中だがファッションとかスタイルはとても大事だ!)、ガードマンはもっと視線を落として注意深く俺らの腿の辺りをチェックしろ」と思っている、ということだ。
そしてガードマンはそんな判別をいちいちつけている余裕がなくなり、面倒くさくなって誰でもスルーできるようになってしまい、制限範囲内に人があふれてしまってわけがわからなくなり、結果めちゃくちゃ取材がしづらくなる。
目立つ場所にPRESSシールを貼ってくれれば済む問題なのだが、それはできない。なぜなら彼らにとって、ファッションとかスタイルはとても大事なことだからだ。仕事中であっても。
マスコミ関係者はプライドが高くファッションやスタイルにこだわる。そして頭がいい。