心霊

正確な数字を把握してるわけじゃないけど、昔に比べたらカメラって断然増えてますよね。携帯電話の機能も含めると、国民全員がカメラを持ち歩いてる時代が来るなんて、誰も想像してなかったんじゃないかな。カメラの台数が増えてるなら撮影される写真の枚数も増えてる。爆発的に増えてると思う。
でも、心霊写真ってあんまり増えてない気がするんです。全ての写真の0.何%に未知の存在が偶然写り込んでしまう……という理屈だったら写真の増加とともに増えてなくちゃおかしくない。
結局、ほとんどの心霊写真って捏造とか、露光時や現像時の技術的なトラブルで変になっちゃったとか、そういうものがほとんどだったんだなぁ(あまりにも当たり前すぎる物言いだけど)。技術が進んで写真のレタッチなんて誰でも手軽にできるようになって、どんなに精巧な、どんなにあり得そうな心霊写真を作っても「まあ、今はどんな写真も加工できるしねぇ」って誰もがわかっちゃってるわけで。言っちゃえばコストパフォーマンスが低いんでしょうね。
ついでに言えば、そういう証拠に残るものの有り難味が薄れてきたおかげで、「私、霊感強くて」とか言い出す人が増えてるのかなぁとか思った。身の回りに一人くらいは居ますよね。テレビの特番に耐えうる霊能者、みたいなのは無理な時代だけど、「(いつものことだし驚いてないよ的に平然と)さっきからいるよ? この部屋にも何人も」みたいなことを言う人は増えましたよね。
いや、「震え上がるようなひたすら怖い話で、ありもしない存在に怯える」ってのは人間にとって必要なことだと思ってるので、否定しないどころか肯定的スタンスなんですけどね。心霊写真も、霊感強い人も。