キングオブコント2012を観た

録画していたキングオブコント2012を観ました。

去年までの歴代の優勝者を見返してみて……バッファロー吾郎東京03キングオブコメディ、ロバート。なるほど納得のメンツと感じます。キンコメが若干若い気もしますが、優勝はフロックではなかったと思ってます。そして、キングオブコントで勝ったことが、その次の年のブレイクみたいなものに全く繋がってない気がするのも事実です。

今年の優勝については、バイきんぐで納得です。自分にとっても一番笑ったから。「何て言えばいいんだよ」のくだりはマジ笑った。トップリードについては残念だった。応援してるコンビなので。

でも、司会でしかないはずの松本人志が、採点前〜採点中に「はねたね」「はじけたね」って繰り返すのはナシだな、と思いました。たしかに俺も行ったと思ったけど、松本にあんなに言われたら、採点中の芸人たちがそれを聞いてたら、やっぱり安心して高得点入れちゃうと思うから。M-1なんかでも、優勝はもちろん狙ってるけど、それよりも松本に認められたいってコンビは多かったじゃないですか。そのぐらいの立場だと思うんですよね、松本人志って。

もうひとつ。優勝できるパターンの片鱗を一瞬感じたような気がしたんですよね……もちろん答えは出てないんですが(俺なんかに出るわけない)。コントをやりつくしてるコンビにとって、お気に入りのコントって「数あるコントの中でもキラッと光る特別なやつ」だと思うんですね。このパターンは誰もやってない、自分らにとっても納得の、自分たちだけの愛すべきコント。でもそれって、キングオブコントで優勝できるコントとは違うような気がしました。キングオブコントで最大に笑いが取れるコントって、コント職人の彼らのDVDの中に収録されて異彩を放つ考え抜いたコントじゃなくて、もっとその場の熱気を渦にできるようなコントなんじゃないかな、と。登場人物は「理解できないエキセントリックな人」よりも「アホな人」ぐらいが刺さる気がする。ナルホドを積み重ねて華麗な着地を決めるより、ベタなテンドンを繰り返してゆさぶってうねりを大きくすることを考えた方がいい気がする。なんだか「DVDに収録されてたら後から思い返してコレが面白かった、って言うよね」って思えるようなコントで勝負してる人たちが多かったな、と思いました。

M-1で結局「しゃべくりで手数を多く詰め込む」って必勝パターンがあるわけですから、キングオブコントにもそういう法則を見出そうとして然るべきだと思うんですが。

なんてことを考えたキングオブコント2012でした。