ITミュージック戦争

http://www.v2records.co.jp/gogaonkyo/cgi-bin/rs_system/namblog.cgi
俺は「ミュージシャンの大多数が音楽業界に対して意識高くかしこくあるべき」なんてちっとも思わないのね。ちょっと神がかっちゃった、いってみりゃあ気違いみたいな人であっても素ン晴らしい音楽を世に送り出してくれるならそれでかまわない。ちょっとくらい無知で自分勝手で浮世離れしてても、凡人にゃつくり得ない類まれなる傑作を見せてくれればそれでいい、って思ってて。この人の場合、昔だったらこういうことを発言する前にバンドのメンバーが止めてくれたんじゃないかしら。
単純に「音楽で食べたい」んだと思うんですよ。彼らは。
Theピーズのハルさんがインタビューで「他のメンバーにもう少し楽させたいけどなかなかうまくいかない(売れない・稼げない)」みたいなこと言っててすごく印象的だったのね。CD作ってライブやって、それで副業ナシに普通に食べていけたらいいなぁと思ってるんだろうな、って。
それができてるのって本当にごく一部の人だけだし、それができてる人たちの何倍もの人数で素晴らしい音楽をつくる人々がいるわけでしょ。「CDがどんどんコピーされたりネットで流出したりしたら、音楽で食える日はもっと遠くなる」って点だけ突出して不安に思ってても当然かな、って思うんです。
この文章にひっかかってる人ってそういうことに自覚的だし、もともとCDやライブにちゃんとお金をかけてるし、CCCD問題とかの問題も把握してるから「この人、何こんな幼稚なこと言ってるの」とか思うんだと思うのね。でも難波さんのこの文章の対象となってるのは、CDをコピーすることに疑問を感じない、音楽にお金をかけるなんて勿体無いと思ってる人たち、音楽業界動向に関し意識の低い人たちだと思うんだよなぁ。
いや、まあ、頭あったまっちゃってる系の文章なのでつっこむ人の気持ちも良くわかるけど。
ちなみに……パンクの人たちって昔から、それが明確に何だかわかっていなくても「とにかく自分たちの権利(的なもの)を守りたい」ってことにこだわって、体制の抑圧や規制とぶつかってきた人たちなんじゃなかったでしたっけ。別に彼は「権利があるンだから法律で規制しろよ」みたいな見地から「権利」って言葉を使ってるわけじゃない……と思いますけど。違うかな。