MOK Radio第69回の思い出

MOK Radio第69回が、ゲストに久保ミツロウさん、岡田有花さんを迎えて行われました。内容については、皆さんにとても喜んでいただけたようですし、リスナー数もMOK Radio史上最高でした。ご満足いただけたようで本当によかった。ただ自分としては、自分のしゃべりについて反省することばかりでした。

久保先生を迎えてのトークコーナーで、俺「モテる必要あるのかな?」「好きな相手が自分のことを好きになればそれでいいんじゃないの」みたいなことを何度も言って、ものすごく抵抗されるか、怒られるか、呆れられるかになってしまったんだけども。俺の頭が狂ってるのか、俺の恋愛観が幼稚なのか、今も全然わからないのでした。なんだか無神経な人間に思われているみたいで、俺は無神経な人間と思われるのが心底嫌なので、たいへん落胆してしましました。

俺は漫画「モテキ」って、モテ期という言葉自体を否定することがテーマの作品だと思ってて、それは昨日の久保先生ご自身の発言からもそれは裏付けられた気になってるんです。そんでこれは俺の持論なんだけど、モテるってのは「相手から自分への愛情」の方が強い、バランスの悪い状態だと思ってるのね。だってこっちから対等に愛し返すことをしないわけだから。モテればモテるほど、たくさんの人の気持ちを取り合わないというか、踏みにじるまで行かなくても向きあわない状態を作ってることだと思うわけです。モテ期って言葉は自分から発する愛情の量や質にかかわらず、複数の相手から一方的に愛される受動態の期間のことで、だとするとモテ期が来るとかモテ期が来ないとか言ってる男性は受け身というか、日本古来からの男らしさがないし、それは良くない事態だと思うんですよね。だから「今は俺、モテ期だから」みたいなスタート地点でアクションする藤本幸世くんは格好悪い。相手の気持ちに向き合ってない。

あんまり俺の恋愛論とかMOK Radioの感想のエントリで書くのもどうかしてると思うんだけども……恋人とか結婚相手とかってパートナー選びは正常な人間関係の延長線上にしかなくて、絶対に時間のかかるものだし、とにかくちゃんと他人と向き合うことだけが答えだと思うんですよ。許しあうということより、許さなくてもいい人かどうかを知ってかなきゃなんない。駆け引きだのイニシアチブだのってどうでもいいことだし、相手が本当のパートナーだったら途中からそんなの絶対関係なくなる。会った瞬間から誰からもチヤホヤされる人もいるし、そうでない人もいるけども、本当のパートナー選びの答えは自分の中にしかないからチヤホヤは関係ないと思うんです。愛する人にモテればいい、モテる必要なんかない、モテ期を求める必要なんてない……っていったのはそういうつもりです。

もちろんチヤホヤされたい気持ちは俺にもあります(昔書いたhttp://d.hatena.ne.jp/yurusu/20080828/mote)。心底好きな相手といい感じの時間過ごして、そんでフラれた経験もいっぱいあります。そんで俺なりに確信した結論が「愛する人にモテりゃそれでいい」なのであって、それは恋の駆け引きなんかよりも全然現実的で地に足の着いた考え方だと思ってるし、「愛されたいのに愛してもらえない」って悩んでいる人に対してそんなの無意味だ的なことを言ったつもりはもちろんないわけで、無神経な人と思われてしまったのが残念でした。むしろ「モテキ」という作品の持つメッセージが俺の持論とかなり合致しているような気すらしていたので、正直状況が飲み込めませんでした。しかも弁解する余地も与えられず。

「漫画2.0」についてもちょっとは真面目に考えてることがあって発言したつもりなんですけど、説明する前にあまりにも的外れと叱られてしまいまして、というかあそこで実験が持論を披露しよう、うまいこと言おうとすることが的外れということで、何も申し開きできませんでした。

久保先生は話しやすい、ものすごく魅力的な女性で、曲がかかってる間にちょっと話させてもらっただけでも気配りを感じさせる素敵な人でした。「女を捨てた」的な、やけっぱちみたいなことばかりおっしゃっているようで、どこまでも女の子だなという印象を受けました(アシスタントさんをかかえる経営者という面の頼り甲斐とか、漫画自体を心底愛する人の強さも同時に感じました)。話を聞きながら彼女はこんな女の子なんだろうなといろんなことを想像したのですが、ここでそれを書くのはあまりにも失礼だと思うので控えます。また会いたいと思う素敵な人でした。ご本人のおっしゃる「和田アキ子的なモテ方」みたいなのはちっとも感じなかったな。

もう一人のゲスト、岡田有花さんに関しては……なんだかひたすら申し訳なかったと自分なりに責任を感じております。岡田さんらしく話せる切り口がもっともっとあったと思うのですがそれができず。ミュージシャンのKANが好きという話については、まさか「愛は勝つ」の話で茶化して終わりなんてことになるなんて夢にも思ってもいなかったのですが、俺にはどうすることもできませんでした。ごめんなさい。控えめで優しい話し方の女性でした。もっとお話聞きたかったな。

そんなおふたりをもう一度ゲストに呼んで、またお話をお伺いできるという機会があるならば、次はもっともっと頑張らなくちゃならないと思いましたね。

あともう一点、まあ毎回のことなんですが、会場の盛り上がりが物凄くて、ラジオの音声的にも、収録場所の環境的にも、もう限界なんじゃないかという気がしました。それこそお金を出してスタジオを借りるとか、そういうことをしなくちゃならないんじゃないかとすら思いました。そういうスタジオって借りたらむちゃくちゃ高いですよね。パーソナリティーで割り勘する? 観覧希望者からお金をとる? ……いやー、どうなんですかねそういうの。MOK Radioって何なんでしょうね。ちょっとわかんなくなってきました。